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旅カフェ日和

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友人の死

同い年で10年以上付き合いのあった友人が
1週間ほど前に急逝した。

共通の友人のfacebookで彼の訃報を知り
ただただ、驚くばかりだった。
一体、何が起こったのかさっぱりわからなかった。
元気な姿で、いつも笑顔でいろんな場所に顔を出している人だったから
「急逝」だなんて、悪い冗談としか思えなかった。

葬儀の日
彼をよく知る人たちがたくさんたくさん集まって
その中には、私の知っている人もいっぱいいて
みんな、「どうしたらいいのかわからない」という表情で
ひっそりと肩を寄せ合って葬儀の開始を待っていた。

待っている間、彼の上司と少し話をして
彼が持病の発作で病院に緊急搬送され
数時間後に亡くなったという話を聞かされた。
「びっくりした」とか「大変だった」とか
そんな薄っぺらい言葉では到底表現しきれない
信じられないような驚きや悲しみや苦しみが、そこにはあった。

その行程を全て隣で体験したであろう彼の奥さんの気持ちを考えると
言葉が出てこなかった。

挨拶に立った彼のお兄さんが
「兄として弟を見送る、のではなく、(いろんな人に慕われた)一人の立派な男を見送りたい」
と話されていた。
本当に、そのとおりだよ、Sくん。
棺の中の彼に、私は涙をこらえて「ありがとう」と言うのが精一杯だった。

彼との思い出を、忘れないように、ここに書いておきたい。

彼とは、私が旅カフェを始める前からの付き合いだった。
彼は、富山の友人がやっていた「まみあな」という
古民家の1画を借りて、自然農の畑をしていた。
金沢から富山に通っていた彼は、
やがて金沢でフェアトレードの活動に参加するようになった。
当時私が描いていたコミュニティトレードアルさんの4こま漫画も
私が煮詰まって描けなくなってしまったので
似顔絵が得意な彼にお願いすることになった。

私が旅カフェを始めてからも
のっぽくん出店時に毎週顔を出してくれた。
後に奥さんになる女性と付き合いだした時も、
彼は本当に嬉しそうにのろけていた。
「ごめん、こんなにのろけてしまって」と彼が言うので
「いいよ、Sくんは冬が長かったんだから、喜びなよ!」と私が言うと
彼は苦笑していた。

みんなに優しくて、心配りが上手で、いつも近くにいる
そんな人だった。
「なんで??まだ早いわ!同い年やろ?
あと20年は元気でおってほしかったわ~」
言いたいことはたくさんある。

初七日が過ぎて
ようやく彼が亡くなったんだなぁという実感が沸いてきた。
昨日、彼のことを考えながらぼんやり車を運転していたら
電柱にこすってしまった。
悲しみを胸に抱きながらも
生きている人間は前を向いて歩いていかねばならんのだなぁ
と、車のキズを見ながら思った。

長い人生の中で、自由に「生きている」と感じられる瞬間は
ほんのわずかなんだろうな。
それは「生きている」と同時に「生かされている」こと。
だったら、誰かと喧嘩したり
いがみ合ったりしている時間がもったいない。

限られた時間を、笑顔で平穏に過ごしたい。

彼の葬儀の後、ぼんやりとそんなふうに考えていた。
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by tabicafecom | 2016-10-20 20:59 | 日常生活 | Comments(0)
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