私が通った小学校は給食室があり、おばさんたちがいつも大きな鍋でたくさんの野菜を調理していた。
お昼が近づくと、いい匂いが漂って来て、学校嫌いの私にとって唯一の楽しみは給食だった。
たまにおかずが余った時、それをもらいに給食室へ行くと、仕事を終えた給食のおばさんたちが座卓を囲んでおしゃべりしながらまかないを食べている姿を見た。それが本当に楽しそうで、私の小学校時代の将来の夢は「給食のおばさんになる」ことだった。
給食ってそんなものだと思っていた。
だから、こどもが生まれるまで学校給食のことなんて気にしたこともなかった。
でも、給食がひどい、という噂を以前から聞いていて、3.11以降放射能のこともますます気になり、なんとかしたいなぁと思い、友人たちと見学会&試食会を企画した。
お邪魔したのは、金沢市内で一番大きい東部共同調理場。
小中学校に給食を提供している「工場」みたいなところ。
ここは1日6000食の提供が可能なんだって!!すげー。6000って、想像つかないなぁ。
金沢市は、これから自校式(学校内に給食室があるところ)をなくし、最終的には全ての給食作りを共同調理場に移行するとのこと。
調理場はガラス越しでしか見れないのに、玄関に入るとカップラーメンみたいな匂いがすご~く漂っている。これってアミノ酸?
事前に私たちが出した要望書(完全米飯にしてほしい、マーガリンはやめてほしい、遺伝子組み換え食品を使わないでほしい等々)に対して教育委員会の人が答えてくれて(あまり答えになってなかったけど)その後にみんなで試食会。
小・中両方の給食を試食。メニューは、酢豚と温野菜サラダ。カレーライス。
「サービスエリアのごはんみたいでおいしい!」とAちゃん。
うん、確かにサービスエリアとか、フードコートでこんなのよくあるよね。。。。。食べなれない私にはすごく濃い味付けに感じた。こどもたち、毎日こんなの食べてるの?これじゃ、素材の味がわからないんじゃないかな?食べ終わった後、喉が渇いて仕方ない。アミノ酸と砂糖の仕業?
フランスでは、自国のおいしい食材をこどもたちに食べさせることで、将来のいいユーザーを育てている、という話を聞いたことがある。いい味覚を育ててあげることは、こどもたちの将来にとって何よりのプレゼントだもんね。日本の給食の質を上げるために、地道な活動が必要だわ。